森田の家づくり
森田工務店の特徴的な建て方を中心に、家を建てる際の基本的な流れを紹介いたします。
スウェーデン式サウンディング試験の様子です。戸建ての住宅には、一番よく使われている調査方法です。
地盤改良杭の先端部分です。
これは、コンクリートによる柱状改良です。
地盤調査の結果、地盤に応じて改良の方法や深さが決定します。
柱状改良の他に砕石による改良や表層改良も行っています。
基礎工事は、自社の物件に関しては自社施工しています。でき上がってからではやり直しの効かない工程なので、配筋、アンカーボルトの位置、ホールダウンの位置や埋め込み深さを確認しながら、建物の図面と照らし合わせて正確に施工していきます。
屋根裏に使う梁丸太の皮を剥くところです。
昔はチョウナと言う手道具で行っていたのですが、今は電動工具で行うことが多いです。細そうに見えますが、人力ではとても持てません。
工場で行うプレカットも良いのですが、重さや質感を感じながらの手刻みには、大工としての建物に対する想いは強くなります。手間もコストも少し増えるのですが、一部分でもこういった部材を使っていきたいですね。
屋根裏に使う梁丸太の皮を剥き終わったところです。
曲がりが少なかったので、比較的皮は剥きやすかったです。
地松はもっと曲がりのきついものがあるのですが、使う場所によっては大変重宝します、曲がりを見てから組み方使う場所を決めるというか面白い材料です。
松はねじれてしまうので、しっかりと乾いているのが大切です。建てる時の精度にも大きく影響してしまいます。
松梁丸太は、古民家で4m~5mまでのスパンの下屋部分と母屋をつなぐのによく使用されています。
小屋組みの梁丸太を刻み終えたところです。
ねじれて癖がでないように、建てるまで水平に積み上げます。
屋根を支える9メートルの松です。
適当な地松が時期的に見つからなかったので、べい松で代用しました。
梁の継ぎ手を刻んだところです。
よく使われる継ぎ手で、私が習った所では“追っ掛け継ぎ”と呼んでいました、本などに載っている呼び方とは少し異なりますね。今回はボルトも併用しました。
材種は米松です、手刻みできる米松も少なくなってしまいました。次回は最近よく使われている杉を使ってみようと思います。
桧の4寸で作りました
鎌継ぎと呼ばれる継ぎ手で結構しっかりしています、中程度の継ぎ方です。
母屋などでよく使われます。
桧の4寸で作りました。
“金輪継ぎ”の変形バージョンです、かなりしっかりした継ぎ手です。
柱の根継ぎでもよく使われます。
10メートルの一本物の米松を使ったため、継ぎ手はないのですが、少しねじれが出ていて組み上げに時間がかかりました。手刻みには少なからずあることで、毎回木の癖を見て加工するのですが、長くなるほど癖が出やすくなります。プレカットのように、動きの無くなった短い部材をつなぎ合わせるのであれば、そういった問題は起きないのですが、古い建物の改修工事を行うと、継ぎ手部分から傷んできているのが多いように思います。
反対に継ぎ手が少なく一本の部材を使っている建物は傷んでいてもしっかりしていました。
大工は口には出しませんが、継ぎ手の位置や継ぎ手を減らす努力をして、建物が長持ちするように気を配っています。
写真は、小屋裏の梁丸太を組んでいるところです。
土壁をつける前の下地のようすです。
今回は竹の調達が困難であったので、桧の小舞下地にしました。
柱の小穴にしっかり差し込んで組み上げていきました。
土を付けた感触は竹よりもしっかりしていると思いました。
外側の片側に土をつけて乾いてきたところです。
貫が柱の間を通って壁をしっかりつないでいます。
今から内側にも土をつけていきますが、真壁でなく大壁であれば、内側は断熱材を入れても良いように思います。
土壁は隙間の処理が難しく、結構寒いです。
外が乾いてから中の荒壁土壁をつけていっているところです。
土は腐らせて粘りを出しているので、かなり独特な香りがします。
内側は籠ってしまうので、慣れるまで大変ですね、乾くと無臭になるのですが、立て込んでいる住宅地では気をつかいます。
荒壁は、身近にあった材料だから使われていたという説があります。
大黒柱が大きな松の梁を支えています。
荷重もかかって落ち着いてきたので、壁の下地を張っていきます。
今は珍しい根太を使った床組みです。現在は合板を土台に直接張る工法が多いですが、断熱材の施工に気を付ければ、将来的に行うリフォームや、部分的な修理には根太組の方が対応しやすいと思います。
これから床を張っていきます。
森田工務店では、奈良県地域認証材を使用しています。吉野産ひのき・杉・高野槙・地松などの樹種のフローリングと造作材を扱っています。その他も扱っていますので、詳しくはお問い合わせください。
床は桧、天井は杉で仕上げました。
床板には自然塗料のオスモを使いました、少し高価ですが、効果は絶大です。
水や汚れから床を保護してくれます。
床の桧フローリングは吉野材です、よく乾燥していて,冬の暖房で隙間ができることもありません。
窓のサッシはアルミと樹脂の複合窓です、ガラスはペアガラスです。
サッシとガラスはどんどん良くなっているので、今後は樹脂サッシが主流になるように思われます。
床はひのき、天井は杉で仕上げました。
昔から桧は、油分と程よい硬さがあるので、手足に触れる場所に使われることが多くです。
反対に杉は、油分が少なく柔らかいので、天井など手に触れない場所に使われるのが一般的です。
今はこだわらず、杉も床材に使われることも多いです。
水に強く、香りのよい高野槙(マキ)で仕上げました。
あまり見かけない木ですが、明るくて甘い香りの高野槙をつかいました
香りは好き嫌いが分かれますが、水に強く、香りがほかの木よりもながつづきします。
襖の縁は建具屋さんに檜で造ってもらいました。
よくある黒色の縁よりも明るい雰囲気です。
最近は畳の部屋があまりないですが、一部屋あればなぜか落ち着いてほっとします。
杉の床板は足ざわりが良いのですが、かなり柔らかいので傷は覚悟してください。
昔は、杉板は押入れによく張ることがありましたが、最近は、床材でも使われます。
床・天井は杉で仕上げました。
天井に少し勾配をつけてあります。